ブログ of ぷよまる

人生をサボり続けてきた冴えないおっさんが、40歳を超えて色々なものに挑戦。その体験記と雑記(こっちがメインかも)

ボツ日記:第八話 ~本当に役に立たないただの日記~

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似ている!間違いない。

 

酒井さんと世界遺産って似ていると思うんだ。

 

私は長らくこの説を唱えているのだが、残念ながら誰にも相手にされず寂しい日々を過ごしていた。

 

しかし

止まない雨はない。

明けない夜はない。

不遇はいつか解消されるものさ。

 

ある日、私は同僚の酒井さんと一緒に山奥の現場に向かった。

 

2時間ほどのドライブを経て茨城県の山奥に到着し、私は準備を整え鉄塔に登りはじめた。

40mほどの鉄塔を、一歩一歩ゆっくりと登ってゆく。

 

安全装置を身に着けているとはいえ、万が一足を滑らせて落下すれば、腰の骨が折れ気絶する程度のケガを負うリスクを背負って登る。

 

一瞬も気も抜くことができない。

 

鉄塔を登りきると、そこには静かでひとりぼっちの空間が広がっている。

 

この静かな空間で、俺の脳裏に神がかったアイディアが舞い降りてきた。

 

今ここで、鉄塔下にいる酒井さんに向け大声で「世界遺産」と叫び、酒井さんが上を向けば、俺が長年唱えていた「酒井さんと世界遺産は似ている」説が実証できるではないか!

 

この人影のない山奥ならば、大きな声で「世界遺産」と叫んでも誰の迷惑にもならないだろう。

 

イノシシやスズメバチ、グリズリーやバンビなどの山の住人たちはびっくりするかもしれないが、俺は正規の大発見、その検証を今ここで行うのだ。

 

我慢してくれ!山の住民たちよ!

 

大きく息を吸い、長年の不遇を晴らすべき下に向かって俺は叫んだ。

 

世界遺産!と。

 

しばらく間を開けて、一緒に来ていた後輩の寺島くんが「準備できましたー?」と、これまた大声で返事を返してきた。

 

・・・っていう話よ。

 

 

違う違う!

「酒井さんと世界遺産」が似ていないんじゃないくて、きっと俺が酒井さんに嫌われているだけに違いない!

 

まだまだ俺の説が間違っていると決まったわけじゃないよ。