禁煙4日目から一週間にかけ、体にある変化が出始めた。
良い変化2つと、悪い変化1つである。
ではまず、良い変化から紹介しよう。
2つの良い変化
1つ目
お茶を飲んだとき、「美味しい」と感じたんだ。
何だ!?そんなこと?と思われるかもしれないが、俺にとってはちょっとした衝撃だった。
この頃よく飲んでいたのは、どこでも売っているペットボトルに入った玄米茶。
この玄米茶を飲んだときに、今まで感じたことのない風味を感じたのだ。
なんだこれ!?美味っ!!!
俺は思わずペットボトルのパッケージを何度か見てしまった。
何度見ても、いつも飲んでいる玄米茶。
違うメーカーのものを買ったわけでもないし、風味を増したスーパー玄米茶zというような商品に変わったわけでもない。
いつも飲んでいるものを飲んで、いつもと明らかに違う美味さとお茶の風味を感じたのだ。
俺、今までこんな美味いもんを飲んでいたのか・・・
これまでお茶を飲む=水分を摂るとしか考えていなかったが、お茶も嗜好品として楽しめるものだということ、ここで知ることができた。
その日は帰りに色々なお茶を買って帰り、一人で利き茶大会を開いてお茶の風味の違いに酔いしれるという、先祖が見たら泣き出すような切ない大会で一人満足したのであった。
お茶はそれぞれ味が違う。
ヘビーにタバコを吸っているときは、そんな当たり前のことが分からなくなっていたんだね。
2つ目
これは自分で予想していたよりも早く表れた良い変化
息切れしづらくなったのである。
この頃、俺は駅まで徒歩で移動していた。
家から駅まで徒歩10分。
駅に着いて階段を登ったとき、違和感を感じたんだ。
あ・・・れ・・・・?
息切れしない!
階段が全然辛くないぞ!どうしたんだ!?
まさか禁煙の効果がこんなに早く出たのか?
いつもは駅まで歩き、階段を登り終えたあたりでハァハァと息切れしていたのに、4日目あたりで早くもその息切れが解消されたのだ。
なんだ、今まで体力低下のせいで息切れしていると思っていたのに、タバコのせいだったのか。
そう思うと同時に、タバコ害の恐ろしさを感じ、更に禁煙するとこんなに良いことが起こるのか!と、禁煙モチベーションが高まるのを感じて嬉しくなった。
これなら続けられる!
健康な自分を思い描いて禁煙を達成できそうだよ!
こんな晴々とした前向きな気持ちの裏で、悪魔がニヤケながらこっちを見ていた・・・
悪い変化
良い変化が現れると同時に、俺の体には予想もしていなかった悪い変化に襲われた。
最初に現れたのは4日目の風呂あがり。
髪を乾かそうとドライヤーを手に取った途端、タバコを吸いながら髪を乾かす映像が突然フラッシュバックしたのだ。
幻覚といってもいいかもしれない。
自分がタバコを加えてドライヤーを持つ映像が鮮明に、ハッキリと脳裏に映ったんだ。
まるで現実の行動であるかのような鮮明なフラッシュバックに、一瞬恐怖心が芽生えた。
何だったんだ今の・・・自分の行動と全く関係ない映像が見えたぞ・・・
自分の体が自分のものではないような、そんな感じだ。
このまま自分を制御できないなんてことはないよなぁ。
大丈夫だよね???
昼間感じた良い変化から一転、恐怖を感じながら4日目を終えた。
翌日、体が軽く感じるような良い変化と合わせ、悪魔のフラッシュバック何回か出てくるようになった。
「TVを見ようとするとき」や、「食後すぐ」など、タバコを吸うきっかけになっていた行動に紐づいて、このフラッシュバックが現れるようだった。
ホントに自分が自分じゃなくなるような気がして怖かったが、脳裏に映るのはほんの一瞬だったので、まぁそのうち収まるでしょ!と、楽天的に深く考えないように過ごすようにした。
考えたって仕方ないしな!
はい。
この良い変化と悪い変化が入り乱れた数日間に、新しい禁煙グッズを取り入れたのだ。
それが電子タバコである!
「である!」なんていうほど画期的じゃないと思うけど、これがホントに禁煙を助けてくれた。
意思が弱めの俺が禁煙を達成できたのは、電子タバコのおかげである。
これについては次回のお話で。